昨日、友達のYがいきなり、「ねぇ・・・日曜日テニス行こうよ」とポソっと抜かしやがったんで、今日、コートを取るためにコートを取るために電話をかけることにした・・・。


 これは、コートを取るために電話をかけまっくった一人の男の物語である。

いつかあった出だしだな。笑

2005/5/28 朝 パソコン起動。
俺の知ってるテニスコートの電話番号を確認。
電話をかける。この時点で6つ死亡。

その後千葉市内のテニスコートを探し始める。
16個死亡。青葉の森なんかは競輪があるからダメだとか、他にも大会が入ってるからダメだとか。

範囲を拡大、千葉県北西部を探す。
11個死亡。抽選、または1週間前の予約が必要だとか。抽選が一番厄介だ。
さらに範囲を拡大。遂に千葉県全体を標的にする。26個死亡。正確には24個。間違えて、九十九里浜のほうとかに電話しちまった。空いてはいたものの、距離が・・・。この辺で俺にも諦めが見えてくる。

2005/5/28 正午
Yに電話。俺「もう富津で良くねえ???」富津とは、俺たちが最終手段として利用する千葉県南部の富津市の富津公園内にある、空いてて良質で、安いお気に入りのコートである。難点は交通の便が非常に悪いこと。市川市本八幡から往復で約3000円はかかる。
Y「富津なんか最早スケル達こねぇよ!!ドンキーも来なさそうだし・・・。」
俺「富津ダメなら千葉県内は諦めろ。総武線範囲内ならどこまで来れる?」
Y「快速なら錦糸町とか東京までかな?乗り換えはヤダ。」
俺「了解・・・。」

東京都北東部のコート17件を検索、電話。数箇所空いてた。試しにYが住んでいる君津からの所要時間を調べて見る。2時間超・・・。ぜってぇこねぇな。

またまたYに電話。
俺「コート空いてるけどお前らこねぇだろ」
Y「っつーかさぁ、テニスはもう良くねぇ?津田沼行こうぜ津田沼」
俺「・・・。」
Y「ボーリングでも行こうぜ☆」
俺「あぁ。エースレーンでいいべ?前行ったとき混んでたし。」
Y「お願い。」
でボーリング場に電話。
予約は10人以上じゃないとダメと言われた。
俺「10人じゃないとダメだってさ。」
Y「っつーかさぁ予約してもさ。津田沼行ってからパルコとかゲーセンとか行きたくなるかもしんないからしなくていいよ。」
俺「あぁ・・・。」

俺は思った。なんて無責任な男なんだと。なんでそんな行き当たりばったりの生活を送っているのだと・・・。明日、俺達はボーリングをすることができるのか!?俺は実はボーリングできる体じゃないのだ・・・。
なぜ俺がボーリング出来ないのか。
それは小学校6年生の時に遡る。

小学校のドッヂボール大会。俺は、最後の一人として、身をかわしながら時間切れになるのを待っていた。俺が死ぬ前にみんな・・・戻ってきてくれ。

あれから何分が経っただろう?俺はボールを極力取らずに逃げ回っていた。

悲劇は訪れた。

ボールをジャンプで避けた次の瞬間、俺は、後ろに気配を感じた。そう、いつの間にかコートの後ろに来てしまったのだ。
慌てた俺は、逃げようとして、着地に失敗した。真上から投げ下ろされるボール。キャッチはしたが、付き指をしたような痛みが俺を襲った。
その後、授業を受けつづけた俺、ペンが持てない。指がはれている。
保健室ですぐに病院に行くように言われた。

レントゲン写真をみた俺は、別になんとも思わなかった。折れてないのだ。医者はひびが入っていると言っていた。ギブスを3日で外した俺。1週間後には動かせるようになっていた。しかし、指が曲がっているような気が・・・。

その後久しぶりにボーリングをした。いつも使っているボールに指が入らなかった。なんで!?やはり親指が曲がっていた。今でも俺は、親指をちゃんとボールの奥に入れることが出来ない。

そして、俺の親指にひびをいれた張本人は、これも運命なのか、唯一の俺と同じ小学校の卒業生として、ハンドボール部で活躍している。